キズノンウレタン

従来ウレタン品とは一線を画す耐久性で金型の曲げキズを防止

主な特徴

  • プレスブレーキ加工時に生ずる、ステンレス、アルミ、カラー鋼板等の曲げキズを防ぎます。
  • 表面処理鋼板等による金型の磨耗や溶着を防ぎます。
  • ワークにシート素材の圧痕や曲がり角部の微細な波打ちが出ないため、特にSUS鏡面材、アルミ、カラー鋼板に適しています。
  • 幅が100mmあるため、傷んだ部分をずらして使っていけば、くり返し使用できます。

既存のウレタンシートを超える伸縮性

耐摩耗性・伸縮性に優れたウレタン素材がV底に引き込まれる『引きちぎれの応力を吸収』し、高耐久を実現。見た目が同じの粗悪品ウレタンとはまったく異なる素材です。

伸縮性が曲げ作業を安定させる

伸縮の大きいキズノンウレタンの最大効果として、板材を曲げる時にシートがVミゾの両肩で固定されていても、Vミゾの底に向かって伸びる量が非常に多いので、 Vミゾ両肩部にシートを引きちぎる力がかかりません。 これが高耐久を生む最大の要因です。

使用方法

シートを、ダイのVミゾにしわのないようかぶせ、前後をテープで固定します。傷んだ部分をずらして使っていくことで、くり返し使用できます。

通常加工時と同じTON数、V幅で使用可能

キズノンウレタンの厚みは0.5mmですが、加圧時は約0.05mmに圧縮されるため、ダイのV幅が4mm以上あればV幅を広げることなく使用できます。

※最初の曲げで若干凹んで薄くなるため、2回目の曲げはデプスを追い込んで曲げる必要があります。2回目以降は厚みにほとんど変化がないため、 都度デプスを変えることなく安定した精度が得られ、長いワークでもバラつきはありません。
※使用されて薄くなった部分と未使用の部分をつないで使うと、曲げ角度にバラつきが出ます。

大きなVミゾへの使用例

ミゾ幅が広いダイに使用する場合は、ダイの両側からVの肩部へシートをかけます。シートが傷んだらVの内側へ送り込んで使用することで、経済的にご使用できます。

仕様

適正板厚
SUSアルミ
0.5~1.5mm0.5~3.2mm0.5~6.0mm
型番寸法加圧時厚み
U-05幅100mm×厚み0.5mm×長さ5M約0.05mm
U-10幅100mm×厚み0.5mm×長さ10M約0.05mm

シートの耐久性を上げる使用条件

  1. 加工材のバリやドロスを取り除いてからご使用頂くと耐久性が向上します。
  2. 板厚に対して適正なV幅をご使用ください。V幅が小さいと耐久性が落ち、V幅・肩Rが大きいほど耐久性は向上します。
  3. 同じミゾ幅のダイでも、2Vダイより1Vダイの方が肩Rが大きく、シートの耐久性は良くなります。
    (例:1VダイV10の肩R→2R、2Vダイの肩R→0.5R)
  4. アルミ52S材のように柔らかい加工材の場合、シート生地の織り目がつくことがあります。Vミゾを広めにして、肩Rの大きいダイを使用することで防ぐことができます。

キズノンウレタン耐久データ

すべてのテスト結果はワークへの曲げキズはありません。

板材板厚角度V幅肩R曲げ回数シートの状態備考
SUSt1.590°V8R0.593回まったく破れず継続使用可弊社テスト
SUSt1.590°V10R1.5200回まったく破れず継続使用可弊社テスト
SUSt3.090°V25R0.87回7回目で切れる弊社テスト
SPCCt6.090°V63R5.03回まったく破れず継続使用可弊社テスト
耐久データについて
  1. シートをずらさずに一か所で固定して行ったデータです。
  2. シートの傷んだ部分をずらして使うことで、データ曲げ回数の4~5倍使用出来ます。
  3. 弊社テストは全て条件の悪い2Vダイの、肩Rの小さいダイで行った結果です。
  4. 通常曲げ加工時と同じTON数で曲げています。