キズノンシート

曲げキズ防止シート
適応板厚0.5~3.2mm

板金曲げ加工で発生する曲げキズに悩んでいませんか?
スーパー繊維のキズノンシートで対策を。

ニット編みだから高耐久

防弾ベストや宇宙服にも使われているスーパー繊維。

この鉄より強いスーパー繊維を伸縮のあるニット編みにすることで、Vミゾ下部に引き込まれる伸びを吸収してシートの千切れを防ぎ、高耐久を実現。


使用方法

しわのないようダイのVミゾにかぶせ、前後をテープで固定します。

傷んだ箇所をずらして使っていくことで、くり返し使用できます。

大きなVミゾのダイにも使用可能。


通常加工時と同じTON数、V幅でOK

キズノンシートの厚みは1.0mmですが、加圧時は約0.1mmに圧縮されるため、V幅4mm以上あればV幅を広げることなく使用できます。

大きなVミゾへの使用例

ミゾ幅が広いダイに使用する場合は、ダイの両側からVの肩部へシートをかけます。

シートが傷んだらVの内側へ送り込んでいくことで、経済的にご使用できます。

シートなしで曲げた例 シートを使って曲げた例

仕様

パイピングカラー:グレー

型番 寸法 加圧時厚み 価格
T-05 幅100mm×厚み1.0mm×長さ5M 約0.1mm ¥24,900
T-10 幅100mm×厚み1.0mm×長さ10M 約0.1mm ¥45,200

適正板厚

SUS アルミ
0.5~1.5mm 0.5~3.2mm 0.5~6.0mm

Distributor at Italy, Germany, France, Spain, the Benelux: Contact to Powertech srl

イタリア、ドイツ、フランス、スペイン、ベネルクスの代理店はPowertech社へお問い合わせください。

キズノンシート耐久データ

※すべて曲げキズなし

板材板厚角度V幅肩R曲げ回数シートの状態備考
SUSt1.090°V6R0.4200回まったく破れず継続使用可弊社テスト
SUSt1.090°V8R0.5200回まったく破れず継続使用可弊社テスト
SUSt1.030°V8R130回まったく破れず継続使用可弊社テスト
SUSt1.290°V8R0.5538回228回でV底部に小さな穴があくが、
肩部は破れておらず問題ないために
テスト続行。
538回でV底部で部分的に切れるが
ワークには肩キズもなく継続使用可。
2019年
弊社再テスト
SUSt1.530°V8R135回まったく破れず継続使用可弊社再テスト
SUSt1.590°V10R0.6200回まったく破れず継続使用可弊社テスト
アルミt1.090°V6R0.450回まったく破れず継続使用可弊社テスト
アルミt1.590°V8R0.630回まったく破れず継続使用可弊社テスト
t1.690°V12R0.830回肩部が薄くなるが継続使用可弊社テスト
カラー鋼板t0.590°V6不明500回約500回で切れた長野K建材
SUSt1.290°V6不明50回まったく破れず継続使用可大阪T製作所
SUSt2.090°V12R0.830回破れず継続使用可長野T社
SUSt2.0不明V12不明1回1回で切れた 詳細不明和歌山N社
SUSt3.0不明不明不明不明すぐ切れた 詳細不明愛知M販売店
SUSt3.090°V20R4100回800mmを曲げてV底部に数ヶ所の穴があいた
(継続使用可)
大阪K社
SUSt3.090°不明不明40回2500mmを曲げて中央が薄くなった
(継続使用可)
大阪K社
アルミt1.590°V8R0.63000回まったく破れず継続使用可長野T社
アルミt2.590°V16不明不明まったく破れず継続使用可長野T社
SUSt0.830°、90°特殊不明1000回1000回が限度となった群馬S電機
SUSt9.090°V72R21回1回で切れるがキズはつかない石川F社
t6.090°V40R420回20回で切れる静岡M社
ボンデt1.690°V12R2.5370回肩部が薄くなるが継続使用可群馬A社

記事

1. シートをずらさずに一箇所で固定して行ったデータです。

2. シートの傷んだ箇所をずらして使うことで、データ曲げ回数の4~5倍使用出来ます。

3. 弊社テストは全て条件の悪い2Vダイの、肩Rの小さいダイで行った結果です。

4. 通常曲げ加工時と同じTON数で曲げています。

耐久性を上げるには

1. 加工材のバリやドロスを取り除いてからご使用頂くと耐久性が向上します。

2.板厚に対して適正なV幅をご使用ください。V幅が小さいと耐久性が落ち、V幅・肩Rが大きいほど耐久性は向上します。

3. 同じミゾ幅のダイでも、2Vダイより1Vダイの方が肩Rが大きく、シートの耐久性は良くなります。

(例:1VダイV10の肩R→2R、2Vダイの肩R→0.5R)

4. アルミ52S材のように柔らかい加工材の場合、シート生地の織り目がつくことがあります。Vミゾを広めにして、肩Rの大きいダイを使用することで防ぐことができます。


キズノンはニット編みだから高耐久!

なぜ、伸縮する「ニット編みシート」がいいの?

伸縮性が曲げ作業を安定させる

鉄の数倍の強度を持つスーパー繊維に、2倍以上の伸縮性を持たせた「ニット編みシート」を、 写真のように、Vミゾの上にピンと引っぱるようにして前後をテープで固定します。

こうすると、シート上に乗せた板材を前後に移動させても、 シートがずれて動くことはありません。

曲げ時はシートがV底に向かって伸びて曲げ後は元に戻り、常にピンと張った状態で、接着テープが引っぱられて剥がれることもなく、安定した曲げ作業ができます。


高耐久を生む最大の要因

伸縮する「ニット編みシート」の最大効果として、板材を曲げる時にシートがVミゾの両肩で固定されていても、 V底に向かって伸びる量が非常に多いので、Vミゾ両肩部にシートを引きちぎる力がかかりません。これが高耐久を生んでいる最大の要因です。


伸縮性のないシートはなぜ駄目なの?

伸縮性のないシートは、板材を曲げ始めてVミゾ両肩に数トンの大きな力がかかると、シートが肩部で固定されます。

さらに曲げていくと、板材はシートの上を滑りながらV底に向かって曲がっていきますが、シートは肩部で固定されたまま、板材に押されてV底に向かって伸びます。

そしてシート素材の伸びの限界点を超えると、両肩部から引きちぎれてしまいます。

これは、鉄の数倍の強度を持つシート素材であっても、伸び率はわずか5%位しかないこと、 また繊維と鉄の密度の違いから、板材と一緒に滑ってV底へ向かわないからです。

さらに、Vミゾの上にピンと張ることができないため、曲げ加工のたびにシートが動いてしまい安定した作業ができません。 また、シートを同じ位置でくり返し使うという経済的な使い方ができないことにより、ランニングコストも高くついてしまうのです。


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